ドローンの包括申請の更新を忘れたらどうする?期限切れ後の再申請手順と飛行再開の判断基準

ドローンの包括申請の更新を忘れたらどうする?期限切れ後の再申請手順と飛行再開の判断基準
ドローンの包括申請の更新を忘れたらどうする?期限切れ後の再申請手順と飛行再開の判断基準
トラブル・お役立ち情報

ドローンの包括申請には許可・承認書に記載された飛行期間があり、期限を過ぎると、それまで取得していた許可・承認を根拠に人口集中地区の上空や夜間、目視外、人や物件から三十メートル未満となる飛行などを続けることはできません。

更新を忘れたことに気付いたときは、慌てて飛行予定を強行したり、飛行計画の通報だけで代用しようとしたりせず、許可・承認書の終了日、DIPS2.0上の申請状況、予定している飛行が特定飛行に該当するかを順番に確認する必要があります。

有効期間の終了前で、終了日まで二か月以内に入っている申請は更新申請を利用できますが、すでに期限が切れている場合は更新ボタンではなく、過去の申請書を複製して内容を見直し、新たな申請として審査を受けるのが基本的な対応です。

ここでは、2026年6月時点で公開されている国土交通省とDIPS2.0の案内を基に、包括申請の期限切れに気付いた直後の判断、再申請の進め方、許可が出るまでの飛行可否、期限切れ中に飛ばした可能性がある場合の対応、更新忘れを繰り返さない管理方法までを実務に沿って整理します。

ドローンの包括申請の更新を忘れたらどうする

最初に行うべきことは、予定している特定飛行をいったん止め、現在の許可・承認が有効なのかを許可書の記載とDIPS2.0の両方で確認することです。

期限前で所定の更新期間に入っていれば更新申請を選べますが、終了日を過ぎているときは、期限切れの許可を復活させるのではなく、申請書の複製機能などを使って改めて申請します。

申請を送信しただけでは飛行できる状態にはならないため、新しい許可・承認書が発行され、許可期間と条件を確認できるまでは、許可が必要な飛行を再開しないことが重要です。

期限切れ後の結論

包括申請の期限が切れていることが明らかな場合は、旧許可の対象だった特定飛行を中止し、過去の申請内容を複製したうえで、現在の機体、操縦者、飛行方法、安全管理体制に合わせて新しい申請を提出するのが基本です。

DIPS2.0の更新申請は、申請状況が審査終了または手続終了であり、許可等の終了日まで二か月以内の申請を対象としているため、すでに終了日を過ぎた許可・承認書は通常の更新対象として一覧に表示されません。

現在の状態 基本対応 飛行の扱い
終了日まで二か月超 更新時期を待つ 現許可の範囲内
終了日まで二か月以内 更新申請 現許可の終了日まで
終了日を経過 申請書を複製 特定飛行を停止
新申請を審査中 補正に対応 許可前は停止
新許可を取得 条件を再確認 期間内で再開

国土交通省の更新申請操作マニュアルにも、期限が切れた許可・承認書の更新を希望する場合は申請書の複製で対応するよう示されているため、画面に更新対象が出ないときに無理に更新機能を探し続ける必要はありません。

ただし、旧申請を複製できたとしても、複製された内容が現在の審査基準に適合していることを保証するものではないため、日付だけを入れ替えて送信せず、すべての入力項目と添付資料を再確認してください。

予定している特定飛行を止める

更新忘れに気付いた時点で最優先すべきなのは、期限切れの包括許可を前提に組んでいた飛行予定を保留し、現場担当者、操縦者、補助者、発注者に許可確認中であることを共有することです。

飛行計画の通報、土地管理者の承諾、撮影許可、道路使用に関する手続きなどが済んでいても、それらは航空法上の飛行許可・承認の代わりにはならず、期限切れの状態を補うものでもありません。

  • 人口集中地区の上空
  • 空港等の周辺空域
  • 地表等から百五十メートル以上
  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 三十メートル未満の飛行
  • 物件投下を伴う飛行
  • 危険物輸送を伴う飛行

予定している飛行が許可・承認を必要としないカテゴリーⅠに確実に該当する場合まで、すべてのドローン飛行が一律に禁止されるわけではありませんが、判断を誤ると無許可の特定飛行になるため、少しでも該当可能性があるときは飛行を保留する方が安全です。

国家資格と機体認証を組み合わせることで一部の特定飛行が許可・承認不要になる制度もありますが、重量、飛行方法、立入管理措置などの条件があるため、包括許可が切れたから自動的に資格制度へ切り替わるわけではありません。

許可書の終了日を確認する

更新を忘れたと思っていても、最初から期限切れと決めつけず、電子交付された許可・承認書の鑑文書、許可書本体、別紙を開き、許可期間の開始日と終了日を正確に確認してください。

DIPS2.0の一覧画面に表示される作成日や申請日ではなく、実際に飛行の根拠となるのは許可・承認書に記載された期間であり、社内台帳やカレンダーに転記した日付が間違っている可能性も考える必要があります。

複数の包括申請を保有している事業者では、人口集中地区や目視外飛行を含む全国包括申請と、特定地域や特殊な飛行方法に対応する個別申請が混在しやすいため、許可番号、申請者名、対象機体、操縦者、飛行目的を照合することが欠かせません。

許可書の終了日が当日である場合は、許可条件に記載された日時の扱いを確認し、翌日以降の飛行を当然に継続できるとは考えず、更新後の許可書が発行されるまでの空白期間が生じないよう速やかに申請を進めます。

電子許可書のデータを見失っているときは、DIPS2.0の申請書一覧と詳細画面から交付状況を確認し、現場へ携行するデータと社内保管用データを分けて保存すると、次回以降の確認も容易になります。

期限前なら更新申請を使う

許可・承認書がまだ有効で、終了日まで二か月以内に入っている場合は、DIPS2.0の飛行許可・承認メインメニューから更新申請へ進み、対象となる申請書を選択して飛行期間を延長する手続きを行えます。

更新申請は、すでに受けている許可・承認について、主として飛行日時を引き続き延長するための手続きであり、申請できる新たな飛行期間は新規申請と同様に一年が上限と案内されています。

機体、操縦者、飛行マニュアル、飛行方法などに変更がある場合は、単純な期間更新だけで処理できるとは限らず、変更申請や新規申請として扱う必要があるため、更新画面に表示された情報をそのまま確定しないことが大切です。

更新申請を提出しても、現在の許可期間が自動的に延びるわけではなく、審査完了後に発行された新しい許可・承認書の期間と条件を確認するまでは、旧許可書の終了日を超えて飛行しないようにします。

審査では補正指示が出ることもあるため、終了日の直前に申請するのではなく、更新可能な時期に入ったら機体情報や操縦者情報を先に点検し、余裕を持って提出する運用が適しています。

期限後は申請書を複製する

終了日を一日でも過ぎている場合は、期限切れの申請を更新扱いで延長するのではなく、DIPS2.0の申請書一覧から過去の申請を複製し、複製された入力内容を基に新しい申請書を作成します。

複製機能を使う利点は、申請者情報、飛行目的、飛行空域、飛行方法などを最初から入力し直す負担を減らせる点ですが、旧許可の効力まで引き継がれる機能ではないことを理解しておく必要があります。

新しい飛行期間は、審査期間を考慮した開始予定日から設定し、申請当日や翌日を安易に開始日にすると、許可が間に合わず、業務日程を再調整する可能性が高くなります。

複製後は、登録記号、機体の追加基準への適合性、操縦者の基本基準や追加基準、飛行マニュアル、第三者賠償責任保険、使用目的、飛行範囲などを現在の状態と照らして修正してください。

過去の申請内容が古い制度や廃止された運用を前提としている場合は複製自体が制限されることもあるため、画面上で複製できないときは、新規申請を作成するか、無人航空機ヘルプデスクへ確認するのが確実です。

申請中は許可が出るまで待つ

再申請を送信し、DIPS2.0の状態が審査待ちや審査中になっていても、その表示は許可・承認を取得したことを意味せず、許可書が交付されるまでは申請した特定飛行を行えません。

発注者から飛行を急かされた場合でも、申請受付番号や審査中の画面を許可書の代わりとして提示することはできないため、許可取得後に飛行日を設定し直すか、特定飛行に該当しない代替方法を慎重に検討します。

代替方法を考える場合も、人口集中地区の外へ移動するだけで目視外飛行や三十メートル未満の飛行が解消されるとは限らず、空域と飛行方法のすべてを見直さなければなりません。

国土交通省の飛行許可・承認申請ポータルサイトでは、飛行開始予定日の十開庁日前までの申請が案内されているため、不備や補正の可能性も考えて、実務ではさらに余裕を持つことが望まれます。

許可書が発行されたら、期間、許可番号、対象となる機体と操縦者、飛行方法、使用する飛行マニュアル、追加条件を確認し、現場担当者へ共有してから飛行計画の通報など次の手続きへ進みます。

古い申請を複製できない場合

2025年12月18日の審査要領改正に伴い、それ以前に許可・承認を取得した申請のうち、ホームページ掲載無人航空機や民間技能認証を含む一部の過去申請は、複製、変更申請、更新申請を行えない場合があります。

また、航空局ホームページに掲載されている団体等が定める飛行マニュアルを利用する従来の運用も廃止されているため、古い申請書の記載をそのまま現在の申請へ持ち込めないことがあります。

複製ボタンが表示されない、申請途中で旧制度に関するエラーが出る、機体や操縦者を選択できないという場合は、単なるシステム不具合と決めつけず、現在の審査要領に対応した新規申請を検討してください。

国土交通省の飛行許可・承認手続ページとDIPS2.0のお知らせには制度改正後の注意点が掲載されるため、以前と同じ入力方法で申請できるという思い込みを避ける必要があります。

新規申請へ切り替える場合は手間が増えますが、現在の機体性能、操縦者能力、安全管理体制を一から整理できるため、期限切れを機に申請内容と実際の運航方法のずれを解消する機会として活用できます。

期限切れ後にDIPS2.0で再申請する手順

期限切れ後の再申請では、過去の申請書を複製する操作だけでなく、申請に使用する機体情報と操縦者情報を先に最新化し、現在の審査基準に沿って各項目を確認することが重要です。

入力内容に不備があると補正に時間がかかり、飛行予定日をさらに後ろへずらすことになるため、旧申請との差分を明確にしてから作業を始めると効率が上がります。

許可を急ぐときほど、飛行開始日を無理に早く設定するのではなく、審査、補正、許可書確認、飛行計画通報、現場調整に必要な日数を逆算してください。

再申請の準備を整える

DIPS2.0へログインする前に、旧許可書、申請受付番号、登録記号、使用予定機体の仕様、操縦者一覧、飛行マニュアル、保険情報、予定している飛行内容を手元にそろえると、入力途中の確認漏れを防げます。

法人で運用している場合は、DIPS2.0を操作する担当者だけで判断せず、実際の操縦者、機体管理者、安全管理責任者、案件担当者から最新情報を集め、旧申請から変わった点を明文化します。

  • 旧許可書と別紙
  • 登録記号の一覧
  • 使用する機体情報
  • 操縦者の最新情報
  • 飛行マニュアル
  • 保険の有効期間
  • 予定する飛行方法
  • 飛行開始希望日
  • 安全管理体制

機体の追加、操縦者の入れ替え、機体改造、保険更新、マニュアル変更があった場合は、複製された旧情報と現状が一致しないため、差分を修正してから申請内容の確認画面へ進みます。

準備段階で案件ごとの飛行方法を整理しておくと、包括申請だけでは対応できない飛行を誤って含めることを防げるため、予定案件の場所、高度、時間帯、目視の可否、第三者立入りの可能性まで確認してください。

複製後の入力項目を見直す

申請書の複製に成功すると過去の入力内容が利用できますが、日付だけを変更して提出すると、すでに使用していない機体や操縦者、期限切れの保険、古いマニュアルが残るおそれがあります。

特に制度改正をまたいだ申請では、以前は省略できた資料が必要になったり、操縦者情報の登録方法が変更されていたりするため、画面に表示される確認事項を一つずつ読み直すことが重要です。

確認項目 見直す内容 よくある不備
飛行期間 審査後の開始日 開始日が早すぎる
機体情報 登録記号と仕様 旧機体が残っている
操縦者情報 能力と経験 退職者が含まれる
飛行方法 実際の案件内容 必要な承認が不足
マニュアル 使用版と運用実態 旧版を添付
保険情報 期間と補償内容 期限切れを転記
申請先 空域と管轄 提出先の選択ミス

飛行場所を日本全国として申請する場合でも、すべての空域と飛行方法が無条件に含まれるわけではないため、経路や日時の特定が必要となる飛行を予定していないかを確認します。

入力後は、申請担当者とは別の人が許可範囲と現場の運航計画を照合するダブルチェックを行うと、申請内容を理解しないまま提出する事故を減らせます。

審査期間と補正を見込む

国土交通省は飛行開始予定日の十開庁日前までの申請を案内していますが、申請内容に不備がある場合や確認事項が多い飛行では、補正対応を含めてさらに時間が必要になる可能性があります。

期限切れに気付いた直後は一日でも早く許可を得たいと考えがちですが、開始予定日を極端に早く設定しても審査が省略されるわけではなく、入力の焦りによって補正が増えると、かえって再開が遅れます。

DIPS2.0から補正指示や連絡が届いたときは、指摘された箇所だけでなく、同じ誤りがほかの入力欄や添付資料にもないかを確認し、回答内容と修正箇所が一致するように対応します。

システムからのメールを見落とすと審査が止まったままになるため、登録メールアドレスの受信設定、迷惑メールフォルダー、担当者不在時の代理確認方法を申請前に整えてください。

審査状況が長期間変わらない場合や操作方法が判断できない場合は、申請番号と画面の状態を整理したうえで、無人航空機ヘルプデスクへ問い合わせると状況を説明しやすくなります。

飛行再開前に確認する許可範囲

新しい包括許可を取得しても、許可書を持っているだけであらゆる場所や方法の飛行が可能になるわけではなく、飛行のたびに許可範囲と個別条件を照合する必要があります。

包括申請は反復継続して行う一定の飛行を効率化する仕組みであり、土地所有者の承諾、自治体の条例、施設管理規則、小型無人機等飛行禁止法など、航空法以外の手続きまで一括で許可するものではありません。

期限切れ後に許可を取り直したときは、旧許可と新許可の違いを現場担当者へ説明し、飛行計画の通報や飛行日誌の準備まで完了してから再開します。

包括許可で飛ばせる範囲

一般に包括申請は、同一の申請者が一定期間内に反復して継続的に飛行する場合に、飛行経路を特定しない形などで申請でき、飛行期間は最長一年とされています。

一方で、空港等の周辺、地表または水面から百五十メートル以上の空域、人口集中地区上空での夜間飛行など、飛行経路や日時を特定した申請が必要となる飛行もあります。

確認する視点 包括許可での注意
飛行地域 許可書の地域内か
飛行期間 開始日と終了日内か
飛行方法 承認項目に含まれるか
使用機体 申請対象に含まれるか
操縦者 申請内容と一致するか
安全対策 マニュアルを守れるか
個別調整 関係機関と調整済みか

国土交通省の包括申請案内では、飛行経路を特定しない申請ができない飛行も示されているため、全国包括という名称だけを見て全国の全空域で飛ばせると判断してはいけません。

新しい許可書が旧許可書と同じ内容に見えても、付された条件や使用マニュアルが変わっている可能性があるため、許可番号だけを社内へ通知するのではなく、別紙を含む一式を共有してください。

飛行ごとの事前確認

包括許可の期間内であっても、飛行場所と飛行方法が許可範囲に入っているか、第三者が飛行経路下へ立ち入らない措置を講じられるかを案件ごとに判断する必要があります。

人口集中地区の判定、空港周辺の制限表面、緊急用務空域の指定、重要施設周辺の規制などは状況によって変わるため、過去に飛ばした場所でも飛行前に最新情報を確認します。

  • 許可書の有効期間
  • 機体と操縦者
  • 人口集中地区
  • 空港周辺空域
  • 緊急用務空域
  • 飛行高度
  • 日出と日没
  • 目視範囲
  • 第三者の立入り
  • 土地管理者の承諾
  • 自治体や施設の規則
  • 気象と電波環境

特定飛行を行う場合は、原則として事前に飛行計画を国土交通大臣へ通報し、飛行や整備の情報を飛行日誌へ遅滞なく記載する必要があるため、許可取得だけで準備を終えないようにします。

国土交通省の飛行計画通報と飛行日誌の案内を確認し、許可番号、飛行日時、経路、機体情報などを正しく通報するとともに、現場で許可書や飛行日誌を確認できる状態にしてください。

別の有効期限も確認する

包括申請の更新を忘れた人は、同じDIPS2.0で管理する機体登録、操縦者技能証明、機体認証などの期限も混同している可能性があるため、関連する有効期間をまとめて確認することが大切です。

機体登録の有効期間は三年であり、登録が失効している機体は包括許可に記載されていたとしても、その許可だけを根拠に適法に飛行できるわけではありません。

無人航空機操縦者技能証明も有効期間が三年ですが、包括許可とは別制度であり、技能証明の更新には登録更新講習機関での更新講習や身体適性に関する手続きが必要です。

第一種または第二種の機体認証を利用している場合も、それぞれの有効期間と更新手続きがあるため、許可・承認書、機体登録、技能証明、機体認証を一つの期限として管理しないようにします。

機体登録制度の案内と技能証明制度の案内を参照し、リモートIDの作動、登録記号の表示、保険期間、社内教育の更新時期まで含めた総合的な管理表を作成すると安心です。

期限切れのまま飛ばした可能性がある場合の対応

期限切れに気付く前に飛行していた可能性がある場合は、事実を曖昧にしたり、許可書や飛行日誌の日付を書き換えたりせず、いつ、どこで、どの機体を、どの方法で飛ばしたのかを客観的な資料から整理します。

許可が必要だったかどうかは、飛行場所だけでなく、高度、時間帯、目視の有無、人や物件との距離、立入管理措置、機体認証と技能証明の利用条件などによって変わります。

個別の法的評価が必要なときは、社内の安全管理責任者や専門家、管轄機関へ相談し、事故や重大インシデントが発生している場合は、許可期限の問題とは別に速やかな報告と救護対応を行ってください。

過去の飛行事実を整理する

最初に、許可・承認書の終了日から期限切れに気付いた日までを対象期間として、その間に行ったすべてのドローン飛行を案件台帳、飛行日誌、飛行計画通報履歴、機体ログ、写真データなどから洗い出します。

飛行したという事実だけで直ちに同じ結論になるわけではなく、特定飛行に該当しなかった飛行や、所定の条件を満たして許可・承認不要となる飛行だった可能性もあるため、案件ごとに条件を分けて確認します。

確認資料 確認できる内容
許可書 終了日と許可範囲
飛行日誌 日時と操縦者
通報履歴 計画した経路
機体ログ 実際の飛行記録
撮影データ 場所と撮影時刻
案件資料 依頼内容と現場条件
地図情報 空域と人口集中地区
作業報告書 補助者と安全措置

記録が食い違っている場合は、都合のよい資料だけを採用せず、それぞれの作成者、作成時刻、位置情報、機体の飛行ログなどを照合して、確認できた事実と推測を分けて記録してください。

対象期間が長く案件数が多いときは、特定飛行に該当する可能性が高い案件から優先的に確認しながらも、最終的には漏れがないよう一覧化し、調査した人と確認日を残します。

相談先と報告の要否を判断する

期限切れ期間中に許可が必要な飛行を行った可能性が高い場合は、飛行を直ちに止め、事実関係を整理したうえで、社内の法務または安全管理担当者、行政書士や弁護士などの専門家、関係する航空局やヘルプデスクへの相談を検討します。

問い合わせる際は、感覚的に説明するのではなく、許可番号、許可終了日、飛行日時、場所、飛行方法、機体、操縦者、事故の有無を簡潔にまとめると、確認すべき制度を絞りやすくなります。

  • 許可番号
  • 許可の終了日
  • 飛行した日時
  • 飛行した場所
  • 飛行高度
  • 夜間かどうか
  • 目視内かどうか
  • 人や物件との距離
  • 使用した機体
  • 操縦者の資格
  • 立入管理措置
  • 事故等の有無

人の死傷、第三者の物件損壊、航空機との衝突や接触、制御不能、飛行中の発火などが発生している場合は、許可期限の相談だけで済ませず、国土交通省の事故等報告制度に従って必要な報告を行います。

無人航空機ヘルプデスクの電話番号や受付時間は変更されることがあるため、問い合わせ前に国土交通省の最新ページを確認し、個別案件の最終的な法的評価が必要な場合は専門家へ相談してください。

記録を消さずに保存する

期限切れ期間中の飛行が疑われる場合に避けるべきなのは、飛行日誌を削除する、日付を変更する、機体ログを初期化する、写真の位置情報を消すなど、後から事実を確認できなくする行為です。

誤記を修正する必要があるときは、元の記録を残したまま、修正日、修正者、修正理由、正しい内容が分かる方法で訂正し、最初から正しい記録だったように見せる書き換えは行わないようにします。

発注者や現場管理者へ説明するときも、確認できていない段階で違反ではないと言い切ったり、反対に重大な違反だと断定したりせず、現在調査中であることと、飛行を停止していることを事実として伝えます。

調査結果は、対象期間、確認した資料、特定飛行への該当判断、相談した窓口、今後の対応、再発防止策を含む社内報告書として残すと、同様の更新忘れが起きた際の判断資料になります。

新しい許可を取得しても過去の飛行に関する確認が不要になるわけではないため、再申請の作業と過去記録の調査を別のタスクとして管理し、どちらか一方だけで問題を終わらせないことが重要です。

更新忘れを防ぐ運用ルール

包括申請の更新忘れは、担当者の注意力だけに頼ると、異動、退職、繁忙期、メールの見落としなどによって繰り返されやすいため、複数人と複数の通知手段で管理する仕組みが必要です。

許可・承認書だけを管理するのではなく、機体登録、技能証明、機体認証、保険、使用マニュアル、社内教育など、飛行に関係する期限を一つの台帳で確認できるようにします。

更新申請が可能になる二か月前を起点として、準備開始、内容確認、申請提出、許可書確認、現場共有までを定型化すると、期限直前の慌ただしい申請を減らせます。

複数の通知を設定する

更新忘れを防ぐには、許可終了日の一回だけ通知するのではなく、終了日の九十日前、六十日前、四十五日前、三十日前、十四日前など、準備と申請の進捗に合わせた複数の通知を設定します。

DIPS2.0から届く案内メールだけに依存すると、登録アドレスの変更、迷惑メール判定、担当者不在によって見落とす可能性があるため、社内カレンダーや業務管理システムにも同じ期限を登録してください。

  • 九十日前に情報収集
  • 六十日前に更新開始
  • 四十五日前に社内確認
  • 三十日前に提出確認
  • 十四日前に審査状況確認
  • 七日前に許可書確認
  • 終了日に旧許可を失効管理

通知の宛先は申請担当者だけでなく、代理担当者、安全管理責任者、運航責任者にも設定し、一人が休職や退職をしても更新作業が止まらないようにします。

通知を受け取っただけで完了扱いにせず、申請準備中、社内確認中、提出済み、補正対応中、許可取得済みという状態を管理し、責任者が完了まで追跡できる仕組みにしてください。

期限管理台帳を作る

期限管理台帳には、許可番号と終了日だけでなく、対象機体、操縦者、飛行方法、申請先、担当者、申請状況、新しい許可書の保存場所まで記録すると、更新時の確認作業を短縮できます。

機体登録や技能証明など別制度の期限も同じ台帳に登録し、許可書だけ更新できているのに機体登録が失効しているといった見落としを防ぐことが重要です。

管理対象 記録する項目 主担当
包括許可 許可番号と終了日 申請担当
機体登録 登録記号と期限 機体管理者
技能証明 証明番号と期限 操縦者本人
機体認証 認証番号と期限 機体管理者
保険 証券番号と補償期間 総務担当
マニュアル 版数と改定日 安全管理者
社内教育 受講日と次回日 運航責任者

台帳は更新できる人を限定しつつ、現場担当者が閲覧できるようにすると、古いファイルを参照して飛行を計画する事故を防ぎやすくなります。

月に一度など定期的に期限を確認し、台帳の記載とDIPS2.0、許可書、証明書、保険証券の原本を照合することで、転記ミスや更新後の反映漏れを発見できます。

飛行前承認の流れを定型化する

更新期限を管理していても、現場が古い許可書を使い続ければ事故につながるため、すべての業務飛行について、運航責任者が飛行前に許可期間と許可範囲を確認する社内承認の流れを設けます。

案件担当者が飛行場所と日時を登録し、操縦者が飛行方法を確認し、安全管理者が許可書、空域、立入管理措置、飛行計画通報を確認してから実施可とする仕組みが有効です。

新しい許可書が発行されたときは、共有フォルダーの旧許可書を削除するのではなく失効済みとして保管場所を分け、現場用フォルダーには現在有効な許可書だけを表示すると取り違えを防げます。

申請担当者が更新手続きを完了したと考えていても、許可書のダウンロード、内容確認、社内台帳への登録、現場への共有が終わるまでは業務上の完了としないルールを定めてください。

更新忘れが一度起きた組織では、個人の反省だけで終わらせず、原因が通知不足、引き継ぎ不足、台帳の分散、承認手順の欠如のどこにあったのかを分析し、仕組みそのものを改善することが再発防止につながります。

安全に再開するための要点

まとめ
まとめ

ドローンの包括申請の更新を忘れたときは、まず許可・承認書の終了日を確認し、期限を過ぎている場合は旧許可を前提とした特定飛行を中止したうえで、DIPS2.0から過去の申請書を複製するか、新規申請を作成して改めて審査を受けます。

終了日前で二か月以内に入っている場合は更新申請を利用できますが、更新は主として飛行期間を延長する手続きであるため、機体、操縦者、飛行方法、マニュアルなどが変わっているときは変更申請や新規申請が必要かを確認してください。

再申請を提出しただけでは許可を取得したことにならず、新しい許可・承認書が発行され、対象機体、操縦者、飛行方法、期間、条件を確認できるまでは、許可が必要な飛行を再開せず、許可取得後に飛行計画の通報と飛行日誌の準備を行います。

期限切れ期間中に飛行した可能性がある場合は、飛行日誌や機体ログを消さずに事実を整理し、必要に応じて行政機関や専門家へ相談するとともに、今後は複数回の期限通知、担当者の二重化、関連資格を含む管理台帳、飛行前承認の定型化によって更新忘れを防ぐことが大切です。

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