FPVドローンを屋外で飛ばしたいものの、国土交通省への申請が必要なのか、100グラム未満なら自由に飛ばせるのか、ゴーグルを装着すると目視外飛行になるのかなど、判断に迷う人は少なくありません。
屋外飛行に必要な手続きは一つではなく、機体本体とバッテリーを合わせた重量、飛ばす空域、飛行方法、映像伝送に使う周波数、離着陸場所の管理者が定めるルールを重ねて確認する必要があります。
国土交通省の飛行許可・承認を取得していても、公園管理者が飛行を禁止していればその場所は利用できず、土地所有者から同意を得ていても人口集中地区や目視外飛行に該当すれば航空法上の手続きが別途必要です。
ここでは、趣味でFPVゴーグルを使って屋外飛行を始めたい人を主な対象として、許可が必要になる条件、100グラム未満の扱い、電波法への対応、場所の探し方、DIPS2.0での手続き、飛行当日の安全管理まで順番に整理します。
FPVドローンを屋外で飛ばす許可の結論

FPVドローンを屋外で飛ばすときに許可が必要かどうかは、FPVという名称だけで決まるのではなく、機体重量と飛行場所と飛行方法の組み合わせによって決まります。
特に100グラム以上の機体でゴーグルを装着して操縦する場合は、航空法上の無人航空機登録と目視外飛行の承認が関係しやすく、人口集中地区や第三者に近い場所では追加の許可・承認も検討しなければなりません。
最初に機体、空域、飛行方法、土地利用、電波の五つを切り分けると、自分の飛行に必要な手続きと、飛行場所を変えれば省略できる手続きを判断しやすくなります。
許可判定の早見表
屋外FPV飛行の判断では、国土交通省の許可・承認だけを確認するのではなく、機体登録、飛行計画の通報、土地管理者の同意、電波法上の資格や無線局免許まで含めて確認することが重要です。
一般的な趣味用FPVドローンを想定すると、100グラム以上でゴーグルを使用する飛行は目視外飛行に該当しやすいため、航空法上の承認が必要になる可能性が高いと考えて準備するのが安全です。
| 確認項目 | 主な手続き | 判断の要点 |
|---|---|---|
| 100グラム以上 | 機体登録 | 屋外飛行前に登録 |
| FPVゴーグル使用 | 目視外飛行の承認 | 操縦者が直接監視できない |
| 人口集中地区 | 空域の飛行許可 | 地理院地図で確認 |
| 夜間飛行 | 飛行方法の承認 | 日没後から日の出前 |
| 第三者から30メートル未満 | 飛行方法の承認 | 人や物件との距離 |
| 公園や河川敷 | 管理者への確認 | 条例や利用規則を確認 |
| 5.8GHz帯VTX | 無線資格と無線局免許 | 機器と用途で異なる |
表の項目は互いに代替できるものではなく、例えば人口集中地区にある公園でFPV飛行をする場合は、人口集中地区の許可、目視外飛行の承認、公園管理者の同意、機体登録、適法な無線設備などが同時に必要になることがあります。
反対に、100グラム未満の技術基準適合済み機体を、管理者が認めた人口集中地区外の専用飛行場で、空港周辺や緊急用務空域を避けて飛ばす場合は、航空法上の許可・承認が不要になるケースもあります。
100グラム以上は機体登録が必要
日本国内で機体本体とバッテリーの合計重量が100グラム以上となるドローンを屋外で飛行させる場合は、原則として飛行前に機体登録を行い、発行された登録記号を機体に表示する必要があります。
登録手続きは国土交通省のドローン情報基盤システムDIPS2.0から行い、所有者情報、使用者情報、メーカー、型式、製造番号、機体の種類などを入力して手数料を納付します。
自作のFPVドローンやパーツを組み替えた機体も、完成状態で100グラム以上あり航空法上の無人航空機に該当するなら登録対象となるため、市販完成品だけを対象とする制度だと考えてはいけません。
登録した機体には原則としてリモートID機能も求められますが、外付け機器を利用する方法や届出済みの特定区域で飛行する方法などがあるため、自作機では搭載スペース、電源、重量増加を含めて構成を検討する必要があります。
登録には有効期間があり、所有者変更、機体の改造、登録事項の変更が生じたときにも手続きが関係するため、一度番号を取得すれば機体構成を自由に変えてよいわけではありません。
ゴーグル飛行は目視外になる
航空法上の目視飛行で求められる監視は、操縦者本人が肉眼で機体と周囲の状況を継続的に確認することを基本としており、FPVゴーグルやモニターに映る映像だけを見て操縦する飛行は目視外飛行に該当します。
ゴーグル内で機体の前方映像が鮮明に見えていても、機体の後方や側方から接近する人、航空機、鳥、別のドローン、画面外の障害物を直接確認できないため、通常の肉眼による目視とは扱われません。
国土交通省の無人航空機の飛行禁止空域と飛行方法では、目視外飛行が承認を必要とする飛行方法の一つに位置付けられているため、100グラム以上の機体で本格的なFPV飛行をする場合は承認の要否を確認しなければなりません。
一時的にゴーグルを外せばよいと考える人もいますが、飛行中の大部分で映像だけに頼って操縦する計画なら、実態に即して目視外飛行として申請し、安全対策を組み立てるのが適切です。
目視外飛行の承認を受けても、映像伝送が途切れたときの対応、電波到達範囲、フェールセーフ、緊急着陸場所、補助者との連絡方法など、承認条件と飛行マニュアルに沿った運用が必要です。
補助者だけでは目視飛行にならない
FPVゴーグルを装着した操縦者の隣に機体を肉眼で監視する補助者を置いても、操縦者本人が直接見ていないという事実は変わらないため、補助者を配置しただけで目視外飛行ではなくなるわけではありません。
補助者は目視外飛行における重要な安全対策であり、飛行経路への第三者の接近、有人航空機の接近、電線や樹木との距離、機体の異常、立入管理区画の状態を監視して操縦者に伝えます。
操縦者と補助者の連携が曖昧だと、危険を発見してから伝達するまでに時間がかかるため、離陸前に通常飛行、減速、停止、上昇、緊急着陸、即時着陸などの指示語を短く統一しておくことが大切です。
補助者が機体を見失った場合や人が飛行区域へ入った場合は、映像が正常でも飛行を継続せず、安全な位置でホバリングするか速やかに着陸するという中止基準を共有しておく必要があります。
補助者付きであっても許可・承認書や航空局標準マニュアルに記載された条件を満たす必要があるため、単に友人を一人連れて行けば自由にFPV飛行ができるという理解は避けましょう。
人口集中地区では許可を確認する
100グラム以上のFPVドローンを人口集中地区の上空で飛行させる場合は、飛行場所に人が見当たらない時間帯であっても、原則として国土交通大臣の許可が必要です。
人口集中地区は現地の見た目や住宅の数ではなく国勢調査の結果に基づいて設定されるため、郊外に見える空き地、工場跡地、河川敷、公園、海沿いの広場でも区域内に含まれていることがあります。
該当状況は国土地理院の地理院地図などで確認できますが、境界付近では離陸地点だけでなく飛行経路全体を拡大して確認し、予定経路が区域内へ入り込まないように判断する必要があります。
人口集中地区の許可を取得しても、目視外飛行、夜間飛行、第三者から30メートル未満の飛行が自動的に認められるわけではなく、該当する飛行方法ごとに承認内容を確認しなければなりません。
FPV練習を始める段階では、人口集中地区外にあり管理者の許可が明確なラジコン飛行場やドローン練習場を選ぶと、空域の許可に関する負担と第三者侵入のリスクを抑えやすくなります。
特定飛行の条件を重ねて確認する
100グラム以上の無人航空機では、人口集中地区や空港周辺などの規制空域に加えて、夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30メートル未満の飛行など、飛行方法によって許可・承認が必要になる特定飛行があります。
FPVドローンは低い高度で木やゲートの近くを飛ばすことが多いため、目視外飛行だけでなく、第三者が管理する建物、車両、電柱、電線、街灯、フェンスなどから30メートルを確保できないケースにも注意が必要です。
- 空港等の周辺空域
- 地表または水面から150メートル以上
- 人口集中地区の上空
- 夜間の飛行
- 目視外の飛行
- 第三者から30メートル未満
- 催し場所の上空
- 危険物の輸送
- 物件の投下
第三者とは操縦者や飛行に直接関与する補助者以外の人を指し、飛行に関係しない通行人や施設利用者が含まれるため、飛行区域への立入りを管理できない場所では許可・承認があっても安全な運用が難しくなります。
国家資格である無人航空機操縦者技能証明を持っていても、すべての特定飛行が無条件で可能になるわけではなく、機体認証、飛行カテゴリー、立入管理措置などの条件によって許可・承認が引き続き必要です。
100グラム未満でも自由ではない
機体本体とバッテリーの合計が100グラム未満であれば、航空法第11章で定める無人航空機の登録や人口集中地区、目視外飛行などの許可・承認の対象から外れるケースが多くなります。
ただし、100グラム未満の機体も模型航空機として、空港等の周辺、高高度、緊急用務空域など航空機の飛行に影響を及ぼすおそれがある空域では規制を受ける可能性があります。
小型無人機等飛行禁止法は航空法の無人航空機と対象範囲が異なるため、100グラム未満であっても国の重要施設、防衛関係施設、対象空港などの周辺で飛ばせるとは限りません。
公園条例、施設利用規則、土地所有者の権利、道路交通法、プライバシーや肖像に関する問題、電波法も重量だけでは除外されないため、軽量機なら場所を選ばず飛ばせるという判断は危険です。
マイクロFPV機は衝突時のエネルギーを抑えやすい利点がありますが、プロペラガード、立入管理、補助者、低高度、短時間飛行などの安全対策を組み合わせることが屋外練習では欠かせません。
映像伝送には電波法が関係する
FPVドローンは操縦信号だけでなくリアルタイム映像の送信にも電波を使うため、航空法上の飛行許可・承認とは別に、送信機やVTXが日本の電波法に適合しているかを確認する必要があります。
国内向けに販売される技術基準適合済みの2.4GHz帯機器などは、定められた条件で使用する限り個別の無線従事者資格や無線局免許が不要な場合がありますが、海外仕様の出力設定や周波数をそのまま使用できるとは限りません。
アナログFPVで利用例が多い5.8GHz帯のVTXは、趣味利用で第四級アマチュア無線技士以上の資格とアマチュア無線局免許が必要になる構成が一般的であり、資格だけ取得して無線局を開設していない状態では送信できません。
アマチュア無線は金銭上の利益を目的としない個人的な無線技術の興味に基づく用途を前提とするため、撮影業務、点検、広告制作、報酬を得るレース運営などに同じ仕組みをそのまま使えるとは限りません。
VTXを購入するときは周波数、送信出力、技適表示、保証認定の可否、免許対象となる送信機の型式、用途を販売店や管轄の総合通信局へ確認し、受信専用ゴーグルが適法だから送信側も適法だと思い込まないことが大切です。
土地管理者の同意も別に必要
国土交通省の許可・承認は航空法上の飛行を認めるものであり、公園、河川敷、キャンプ場、山林、海岸、学校、駐車場などの土地を使用する権利まで与えるものではありません。
離着陸地点に機材を置く行為、長時間同じ場所を占有する行為、安全管理のために区画を設ける行為は、土地や施設の利用に当たるため、所有者または管理者の利用許可を得る必要があります。
私有地の所有者から同意を得た場合でも、飛行経路が隣接地や道路の上空に広がれば、第三者への危険、騒音、プライバシー、落下時の回収など別の問題が発生します。
口頭で飛ばしてよいと言われただけでは、利用できる日時、飛行範囲、人数、保険、撮影、SNS公開、事故時の連絡先まで認識が一致しているとは限らないため、重要な条件はメールや申請書で記録しておくと安心です。
専用飛行場でも航空法や電波法が免除されるわけではないため、管理者の利用承認を得た後に空域、飛行方法、機体登録、周波数を確認するという順序を崩さないようにしましょう。
屋外の場所ごとに必要な確認

FPVドローンを飛ばす場所は、広く見えるかどうかではなく、誰が管理しているか、第三者の立入りを制限できるか、規制空域に含まれるかという視点で選ぶ必要があります。
公園、河川敷、山林、海岸、道路周辺では管理主体と適用ルールが異なり、同じ自治体の中でも施設ごとにドローン利用の可否や申請方法が変わることがあります。
現地へ到着してから禁止表示に気付く事態を防ぐため、管理者の公式情報、地図上の空域、周辺施設、イベント予定、緊急用務空域を飛行日までに確認しましょう。
公園や河川敷を確認する
都市公園や運動公園では、条例や利用規則によってラジコン、危険な遊具、他の利用者に危害を及ぼす行為、独占的な利用が禁止され、その運用としてドローン飛行が認められない場合があります。
河川敷は開けているように見えても、国、都道府県、市区町村などの河川管理者が存在し、占用区域、自由使用区域、運動施設、堤防道路などで利用条件が異なります。
- 施設の公式利用規則
- ドローン飛行の可否
- 管理事務所への申請方法
- 利用可能な日時
- 立入管理区画の設定
- イベントや工事の予定
- 駐車場所と搬入経路
- 撮影データの利用条件
管理者が飛行を認める場合でも、他の利用者が自由に入れる状態ではFPV飛行の安全を確保しにくいため、専用時間の設定、補助者の配置、カラーコーンによる区画、見張り位置などを相談する必要があります。
許可不要という回答を得たときも、禁止ではないという意味なのか、事前申請が不要という意味なのかを確認し、航空法や電波法は操縦者側で別途対応することを前提にしましょう。
私有地や山林でも空域を調べる
自宅の庭、知人の畑、企業の敷地、キャンプ場などの私有地は、所有者または正当な管理権限を持つ人の同意を得やすい一方で、航空法上の規制がなくなるわけではありません。
山林や海岸では人が少なく見えても、登山道、林道、釣り場、野生動物の保護区域、国有林、自然公園、港湾区域などが重なる可能性があり、管理者や関係機関への確認が必要です。
| 場所 | 主な確認先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 個人の敷地 | 所有者 | 隣接地への逸脱 |
| 企業の敷地 | 施設管理者 | 車両や設備との距離 |
| キャンプ場 | 運営事業者 | 宿泊者と営業時間 |
| 山林 | 土地所有者や森林管理者 | 登山者と林道利用 |
| 自然公園 | 公園管理機関 | 保護区域と動植物 |
| 海岸 | 海岸管理者 | 遊泳者と強風 |
土地所有者の同意がある場所でも、人口集中地区、空港周辺、150メートル以上、目視外、夜間、30メートル未満などに該当すれば、国土交通省への許可・承認を検討します。
FPV機は映像が途切れたときに予定区域を越える可能性があるため、飛行範囲の外側にも十分な緩衝距離を設け、隣接道路や住宅へ向かうコースを避けることが重要です。
道路や重要施設の周辺を避ける
道路上空の飛行が常に一律で禁止されるわけではありませんが、道路上で離着陸する、操縦者や補助者が機材を広げる、通行を止める、低空飛行によって交通に危険を生じさせる場合は道路使用許可が関係する可能性があります。
道路交通法上の判断は飛行形態や現場の交通状況によって異なるため、道路を利用する計画がある場合は、実施場所を管轄する警察署へ飛行経路、日時、人数、安全対策を示して事前に相談しましょう。
国会議事堂、官邸、皇居、外国公館、防衛関係施設、原子力事業所、対象空港など、小型無人機等飛行禁止法の対象施設とその周辺では、機体重量を問わず飛行が原則禁止されます。
例外的に飛行できる立場や同意を得られるケースでも、対象施設管理者の同意に加え、原則として飛行の48時間前までに管轄警察署を経由した通報などが必要になるため、通常の趣味飛行場所として選ぶべきではありません。
対象施設は追加や変更が行われる可能性があるため、警察庁の小型無人機等飛行禁止法関係ページと地理院地図を飛行の都度確認し、過去に飛ばせたという経験だけで判断しないことが大切です。
DIPS2.0で進める申請手順

100グラム以上の機体で目視外飛行や人口集中地区の飛行を行う場合は、機体登録、許可・承認申請、飛行計画の通報という手続きを混同せず、順番に進める必要があります。
申請には機体情報だけでなく、操縦経験、安全管理体制、飛行目的、飛行区域、飛行方法、使用するマニュアルなどの情報が必要になるため、飛行日の直前に着手すると間に合わない可能性があります。
国土交通省は飛行開始予定日の10開庁日前までの申請を案内しているため、補正や追加資料を求められる可能性も考え、余裕を持って準備しましょう。
申請前の情報をそろえる
DIPS2.0へ入力する前に、自分の飛行がどの特定飛行に該当するかを整理しなければ、必要な許可・承認を申請から漏らしたり、不要な項目まで選択したりする原因になります。
自作FPV機では機体の写真、重量、寸法、飛行性能、安全機能、プロペラガードの有無、通信断時の動作などを説明できるようにし、申請時の構成と実際に飛ばす構成を一致させます。
- DIPS2.0のアカウント
- 機体登録記号
- 機体と送信機の情報
- 操縦者の飛行経験
- 飛行目的と予定期間
- 飛行区域の地図
- 該当する特定飛行
- 補助者の配置方法
- 立入管理措置
- 緊急時の対応方法
FPV飛行では映像伝送の断絶、機体の見失い、区域外への逸脱が審査上の重要なリスクとなるため、補助者の役割、通信断時の動作、飛行範囲の制限、中止基準を具体的に整理します。
航空局標準マニュアルを利用する場合は、内容を読まずに名称だけ選択するのではなく、自分の飛行体制で記載条件を実行できるかを確認し、実行できない条件があれば個別の安全対策を検討しましょう。
登録から許可取得まで進める
最初に100グラム以上の機体を登録し、登録記号を取得して機体へ表示するとともに、リモートIDの搭載または制度上認められた方法への対応を行います。
機体登録が完了したら、DIPS2.0の飛行許可・承認申請機能から操縦者、機体、飛行目的、飛行日時または期間、飛行経路、必要な許可・承認、安全対策を入力します。
| 段階 | 実施内容 | 完了の目安 |
|---|---|---|
| 機体登録 | 所有者と機体情報を申請 | 登録記号を取得 |
| 機体表示 | 登録記号を表示 | 外部から確認可能 |
| リモートID | 搭載または適用条件を確認 | 識別情報を発信 |
| 許可承認申請 | 飛行条件と安全対策を入力 | 許可書を取得 |
| 条件確認 | 許可書とマニュアルを確認 | 実施可能範囲を把握 |
審査中に補正依頼が届いた場合は、指摘された項目だけを機械的に修正するのではなく、飛行区域や機体構成との整合性を見直し、説明内容が実際の運用と一致するように修正します。
許可書が発行されても、記載された機体、操縦者、期間、区域、飛行方法、条件を外れる飛行は認められないため、当日は許可書と使用マニュアルを確認できる状態にしておきましょう。
飛行計画と日誌を忘れない
許可・承認を取得した後も手続きは終わりではなく、特定飛行を実施する場合は、原則として飛行前にDIPS2.0から日時、経路、高度などの飛行計画を通報する必要があります。
飛行計画の通報は許可を取り直す手続きではなく、周辺を飛行する航空機や他の無人航空機との衝突を防ぐために、実際の運航情報を共有する制度です。
特定飛行を行ったときは飛行日誌を作成し、飛行記録、日常点検、点検整備などの必要事項を記録して、求められた際に確認できるように管理します。
飛行予定が変更になった場合は計画を更新し、飛行を中止した場合も必要な処理を行うなど、DIPS2.0上の情報と実際の運航状態が食い違わないようにします。
事故や重大インシデントに該当する事態が起きた場合は、負傷者の救護や危険防止を優先したうえで、該当基準を確認して航空局への報告を行い、機体やログを原因確認のために保存しましょう。
安全な屋外FPV飛行の準備

法律上の許可や土地管理者の同意がそろっていても、第三者が飛行区域へ入る可能性や電波状況を確認せずに飛ばせば、事故や紛失につながります。
FPV飛行は操縦者がゴーグル内の映像へ集中するため、通常の空撮ドローン以上に、飛行前の現地調査、補助者との連携、明確な中止基準が重要です。
飛行技術だけに頼るのではなく、事故が起きにくい場所、速度、機体、運用体制を選び、異常が発生しても第三者へ影響が及ばない仕組みを整えましょう。
現地調査で危険を減らす
飛行場所は地図だけで決めず、可能であれば事前に現地へ行き、電線、樹木、フェンス、道路、住宅、駐車車両、人の動線、離着陸地点、緊急着陸場所を確認します。
FPV映像では細い枝や電線を見落としやすく、低い太陽や日陰への進入によってカメラの露出が変化すると、直前まで障害物を認識できないことがあります。
| 確認対象 | 主なリスク | 対策 |
|---|---|---|
| 電線や細い枝 | 映像で見落とす | 経路から大きく離す |
| 道路や駐車場 | 車両への落下 | 上空を飛ばさない |
| 歩行者の動線 | 区域への進入 | 補助者を配置 |
| 強風が通る場所 | 区域外への流出 | 風向と突風を確認 |
| 電波を遮る地形 | 映像や操縦の断絶 | 遮蔽物の裏へ入れない |
| 水面や斜面 | 回収困難 | 緊急着陸地点を確保 |
現地では利用者が少ない時間帯、風が弱い方向、太陽の位置も確認し、映像伝送と操縦電波が安定する範囲を低出力かつ低高度の確認飛行から段階的に把握します。
地図上で飛行可能に見えても、当日に工事、イベント、救急活動、野生動物の出現などがあれば中止し、計画を実行することより安全を優先しましょう。
操縦者と補助者の役割を決める
補助者は単なる見学者ではなく、操縦者が確認できない周囲を監視し、第三者の接近や機体の異常を伝え、必要に応じて飛行中止を指示する役割を担います。
離陸前には飛行範囲、上限高度、コース方向、着陸地点、緊急着陸地点、想定飛行時間、バッテリー警告、中止条件を全員で共有します。
- 離陸地点の安全確認
- 機体位置の継続監視
- 第三者の接近監視
- 有人航空機の監視
- 障害物との距離確認
- 残り飛行時間の通知
- 緊急着陸場所の確保
- 事故時の周囲誘導
指示は長い説明ではなく、減速、停止、上昇、戻れ、着陸など短い言葉に統一し、操縦者が聞き返さなくても行動できるように練習しておきます。
操縦者がまだ飛べると判断していても、補助者が機体を見失った場合、人や車両が区域内へ入った場合、有人航空機を発見した場合は直ちに飛行を中断する運用が安全です。
よくある失敗を避ける
初心者に多い失敗は、100グラム未満ならすべての法律が適用されないと考えること、土地管理者の同意を航空法上の許可と混同すること、補助者がいれば目視外飛行にならないと考えることです。
海外通販で購入したVTXを低出力に設定すれば自動的に適法になるとは限らず、使用周波数、技術基準、無線局免許、用途を確認しないまま電波を送信すると電波法上の問題が生じる可能性があります。
許可・承認を取得した後に、申請していない機体へ変更する、別の操縦者が飛ばす、許可期間外に飛ばす、飛行マニュアルの条件を守らないといった運用も避けなければなりません。
バッテリーを限界まで使う、高い建物や木の裏側へ入る、映像が乱れても飛行を続ける、観客の近くで技を試すといった行動は、映像断絶や墜落が発生したときの被害を大きくします。
最初はプロペラガード付きの軽量機を使い、広い専用練習場で低高度、低速、短時間の飛行から始め、機体を完全に制御できる範囲を少しずつ広げる方法が安全です。
条件を一つずつ確認して適法なFPV飛行を始めよう
FPVドローンを屋外で飛ばす許可は、ゴーグルを使うかどうかだけでは判断できず、100グラム以上か、人口集中地区や空港周辺ではないか、目視外や夜間などの特定飛行に該当するかを順番に確認する必要があります。
100グラム以上の機体は原則として登録が必要であり、ゴーグルを見ながら操縦する飛行は目視外飛行として扱われるため、一般的な趣味用FPV飛行では国土交通省の承認が関係しやすくなります。
航空法上の許可・承認とは別に、公園や河川敷などの管理者の同意、重要施設周辺の規制、道路利用の手続き、VTXに関する電波法への対応も必要であり、どれか一つの許可が他の手続きを代替するわけではありません。
飛行場所を管理者の承認が明確な専用飛行場から選び、DIPS2.0の登録や申請、飛行計画、飛行日誌を整え、補助者と中止基準を共有すれば、初めての屋外FPV飛行でも法令面と安全面の不安を減らせます。


